8/31 第7回東京支部会(テーマ: こわい)

夏休みの最後の日曜(8/31)に「こわい」というテーマで読書会を開催しました。

ちょっと変わったテーマだったので、
どのような本が集まるか不安で、まさしくこわかったのですが、
今回も珍本と呼べるような本も含めて、面白そうな本が集まりました。

最初は私が紹介した、ヨーロッパの暗黒の時代の話しの本。
ローマ帝国の時代が終わってからルネッサンスが始まるまでの約1000年間、
ヨーロッパは北方の民族に浸食され、南はアフリカからのイスラムの海賊に
いいようにやれていた時代の話。
ヨーロッパ人が奴隷として連れていかれていた時代があったということなど、
知らないことばかりで面白い本でした。
ローマ亡き後の地中海世界1: 海賊、そして海軍 (新潮文庫)

図書館戦争
ストーリ的には恋愛の話として進んでいくが、
国が国民から本を取り上げるという状況で、図書を守るために、
図書館が武装するという設定のストーリ。
その設定がこわかったとのこと。映画にもなったそうです。
DVDで見てみたいと思いました。
図書館戦争 図書館戦争シリーズ (1) (角川文庫)

はじめての宗教論
外務省のラスプーチンと呼ばれ、鈴木宗夫と一緒に捕まったひとが書いた本。
確かに顔写真が印象的で、最近いくつかの本が平積みにされていた帯の写真で見てはいた人でした。
シュライエルマッハーは教会の権威が低下しつつあった時に、
神は心の中にいると説いて、兵士を支える理論になったのだとか。
「プネウマ」は初めて耳にした言葉でした。

はじめての宗教論 右巻 見えない世界の逆襲 (生活人新書)

最後はかなり変わった本でしたが、古本屋で見つけたという「霊界通信 小櫻姫物語」という本。
なんと、発行所が「心霊科学研究会」となってました。怪しいーー!。
内容は三浦半島を舞台とした不思議な物語のようでしたが、紹介した人によると、
昔、霊などを科学的に扱おうとすることが流行った時代があったとのこと。
あとで背表紙を見ると、この本の初版は大正12年で、
最後に、霊魂の科学的研究に関する月刊誌の宣伝がありました。
不思議な本があるものです。


そして今回は、参加できなかった2名の方から、
実はこんな本を紹介したかったというメールを頂きました!!
とても面白そうな本なのでここに紹介します。
ぜひ、次の機会に紹介して貰えればと思います。

モダンタイムス(上) (講談社文庫)
【内容】
恐妻家のシステムエンジニア渡辺拓海が請け負った仕事は、
ある出会い系サイトの仕様変更だった。
けれどもそのプログラムには不明な点が多く、発注元すら分からない。
そんな中、プロジェクトメンバーの上司や同僚のもとを次々に不幸が襲う。
彼らは皆、ある複数のキーワードを同時に検索していたのだった。
【お勧めの理由】
主人公がSEということで親近感を持って読み進めました。
検索をすると・・・の後の描写がなかなかリアリティがあり怖さを感じました。
その読了後しばらく経ってから、現実世界でGoogleの情報は監視されている!
なんていう報道もあり、あながちフィクションでもないんだなという怖さも
このお話に関連して感じています。

百代の過客 日記にみる日本人 (講談社学術文庫)
「百代の過客」は日本固有の文学形態である日記文学
の古典的代表作を、「土佐日記」から「奥の細道」まで
紹介した文学各論です。奥の細道を最高の到達点と結論しています。
著者ドナルド・キーンの大作、万葉集から昭和の作家まで
網羅した「日本文学史」も含めて、とある日本文学の大家が
「日本人には書けない」と嘆いたというその仕事に触れる心算でした。

おかゆネコ 1 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
もしくは、吉田戦車の「おかゆネコ」(おかゆと猫の漫画)辺りを考えていました。
次回を楽しみにしています。

こちらこそ、次回楽しみにしています。
次回のテーマは「食」で9月28日の予定です。
お気に入りの本を片手に気軽にご参加下さい。
よろしくお願いします。                 by R.T.